どうする?苦手なクラスの授業対応

9月に入り、どこの学校でも授業が再開されたかと思います。
この記事をご覧になっている皆様におかれましては、授業はどのような雰囲気でしょうか?
夏休み明けということで、先生も生徒さんもモチベーションを上げるのに一苦労されていませんか?

さて、これまでブログをご覧になってきた方から、「滝沢先生はどんなクラスでもうまく授業できてるんですか?」というご質問をいただきました。
正直に申し上げます。

私にも授業がやりにくいと思うクラスは毎年のようにあります。

思うように授業ができていないクラスもあります。

恥ずかしい話ですが、教員になりたての頃、クラスによっては毎時間生徒と衝突を繰り返して授業が成り立たなかったこともありました。
しかし、授業の経験を積み重ねていくうちに、私なりに見えてきたことがありますので、皆様と共有したいと思います。

期待値・ハードルは低くする

私自身がこれまで担当してきたクラスの中で、授業がやりにくかったときについて振り返ってみました。
どの場合でも、私自身の思うように進まずいつもイライラしていたのではなかったかと今になって思います。
言い換えれば、生徒に過度な期待をしていたのではないかということです。
(私はともかくとして)こういった思いは、特に生真面目な先生が抱きがちなのではないでしょうか?
その過度な期待により、先生がイライラしてやることなすことが空回りし、生徒との関係が悪化するということも考えられます。

正直なところ、先生の立場から見ると「これくらいはできて当たり前」だろうと思うことでも、生徒にとっては非常に高いハードルに思えることはかなり多くあります。
その「これくらいはできて当たり前」と思うような期待値・ハードルを低く設定してみてはいかがでしょうか?
私自身も最近こうしたことに気づいたのですが、最初は「こんなんでいいの?」「逆に生徒を馬鹿にしてないか?」と思いました。
しかし、期待値・ハードルを低くすることによって、生徒を自然に認めたり褒めたりする機会が増えました。
それで、生徒との関係が良好になり、授業で積極的に発言することが増えたというケースもあります。
(特に女子生徒を指導する上ではかなり有効です)

個別対応で生徒の素顔が垣間見える

授業がやりにくいクラスでは、授業に関心が向かない生徒が多く見られます。
逆に、真面目に学習に取り組もうと努力している生徒もいます。
一斉に授業を進めにくいクラスであっても、生徒に個々に声を掛けると、一斉指導では見られなかった表情を見せたり、会話が弾むということが多くあります。
私自身、そういったコミュニケーションを楽しむことで、授業がやりやすくなったという感じがしました。
さらに声がけや会話を積み重ねていくことで、そういったクラスの生徒から授業外でも声をかけられる機会も増えました。
だからといって、期待値・ハードルを高めすぎないように気をつけなければいけませんけどね。

生徒自身で考える機会を多くつくる

授業がやりにくいクラスで私がよくやる失敗としては、自分が一方的に説明を続けてしまうことです。
一方的に話をしていると生徒は退屈して、授業に気持ちが向かなくなってしまいます。
その結果、先生自身がイライラし、生徒に当たり散らすといった光景も見られます。
ですが、生徒も自分から授業に参加したいという思いはあります。
生徒を信じ、自分から発信できるようになることが生徒の成長につながるのではないでしょうか?

また、先程も述べましたが、授業がやりにくいクラスでは先生がイライラし、注意・指導することが多くあります。
私自身も生徒に怒鳴り散らし、生徒との関係が悪化した経験もあります。
しかし、現在は頭ごなしに怒らずに「今一番やるべきことは何か?」「本当にそれでいいのか?」というように、生徒自身で自分の取るべき行動を考えてもらうようにしています。
そうすると、生徒と先生の間で納得ができ、少しずつではありますが授業がやりやすくなってきました。

今回の記事で述べたことは、あくまでも私自身の経験に基づくことです。
この記事をご覧になっているすべての先生方・生徒さんに当てはまるわけではないかと思いますが、この記事が双方の成長につながるよう、ご参考になると幸いです。

これまで偉そうな事を綴りましたが、私自身も教員として成長したいと思う一人の人間です。
お互い、頑張りましょう。

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文責:滝沢