2026.8.22 夏休み親子理科教室@名古屋を開催しました|顕微鏡で細胞観察

2026年8月22日(土)、名古屋市千種区のコワーキングスペース「タスクール」にて、夏休み親子理科教室を開催しました。
今回は、小学生のお子さんと保護者の方にご参加いただき、顕微鏡でさまざまな細胞を観察しながら、細胞のつくりとはたらきについて学びました。
細胞のつくりとはたらきは、主に中学校2年生の理科で学ぶ内容です。
小学生には少し発展的な内容も含まれていましたが、顕微鏡をのぞきながら、見えたものを一生懸命スケッチしていました。
また、保護者の方からは食事や栄養、健康と細胞の関係について多くのご質問をいただき、親子で学びを深める時間となりました。

顕微鏡で細胞の違いを観察
当日は、主に次の試料を観察しました。
- タマネギの表皮細胞
- 水草の葉の細胞
- バナナに含まれるデンプン
ヒトのほおの内側の細胞も観察しましたが、今回は細胞を鮮明にとらえることができませんでした。
顕微鏡観察では、試料の採り方や染色、光の量、ピントの合わせ方などによって、見え方が大きく変わります。
期待した結果が得られなかったときに、「なぜ見えなかったのだろう」「次は何を変えればよいだろう」と条件を見直すことも、科学の探究では大切な過程です。
タマネギの表皮細胞
タマネギの内側から薄い表皮を取り、酢酸カーミン溶液を加えて観察しました。
顕微鏡で見ると、細胞壁に囲まれた細胞が規則正しく並んでいる様子が分かります。
酢酸カーミン溶液は核などを赤く染めるため、条件が整うと、細胞の中に丸い核を確認できます。
今回は、一部の細胞で薄いピンク色に染まった核らしき構造を観察できました。
※下の写真は、250倍で観察したタマネギの表皮細胞です。
水草(オオカナダモ)の葉の細胞
水草の葉の細胞には葉緑体が含まれており、顕微鏡では緑色の小さな粒のように見えます。
葉緑体は、光のエネルギーを利用して有機物をつくる光合成が行われる場所です。
また、試料の状態によっては、細胞内の物質が動く「細胞質流動」に伴って、葉緑体が移動しているように見えることがあります。
タマネギの表皮細胞と比べることで、同じ植物の細胞でも、植物体の中での役割によって見える構造が異なることを確かめました。
※下の写真は、250倍で観察した水草の細胞です。

バナナのデンプン
バナナの果肉をスライドガラスに薄くこすりつけ、ヨウ素を含むうがい薬を1滴加えて観察しました。
ヨウ素はデンプンと反応すると青紫色から青黒色に変化します。
これは「ヨウ素デンプン反応」と呼ばれ、食品などにデンプンが含まれているかを調べる際に利用できます。
写真の中で黒っぽい粒のように見えるものが、バナナに含まれるデンプン粒です。
※下の写真は、250倍で観察したバナナのデンプンです。

食べ物の栄養素と細胞呼吸
細胞の観察後は、炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素が消化・吸収され、体内でどのように使われるのかを学びました。
消化の過程で、炭水化物は主にブドウ糖、タンパク質はアミノ酸、脂質は脂肪酸やモノグリセリドなどに分解されます。
その後、小腸から吸収され、体内のさまざまな細胞へ運ばれます。
吸収された物質は、体をつくる材料やエネルギー源として使われます。
細胞では、ブドウ糖などの有機物を酸素を使って分解し、生命活動に必要なエネルギーを取り出しています。
この過程で二酸化炭素と水が生じます。このしくみを「細胞呼吸」といいます。
つまり、私たちが食べることと呼吸することは、細胞が生命活動に必要なエネルギーを取り出すしくみを通してつながっています。
単細胞生物と多細胞生物
ヒトの体は、推計で約37兆個の細胞からできているといわれています。
一方、生物の中には、1個の細胞だけで生きている単細胞生物もいます。
ヒトのような多細胞生物では、多数の細胞が集まり、それぞれが役割を分担しています。
似た役割をもつ細胞が集まって組織をつくり、複数の組織が組み合わさって器官をつくります。
顕微鏡で見える一つひとつの小さな細胞が集まり、私たちの体や植物の体をつくっていることを紹介しました。
締めくくり・SFBの活動案内
今回の教室では、顕微鏡で実際に細胞を観察することで、教科書の図だけでは分からない細胞の形や並び方に触れることができました。
観察してみると、
「植物によって細胞の形は違うのだろうか」
「葉緑体はどのように動くのだろうか」
「バナナの熟し方によってデンプンの量は変わるのだろうか」
「なぜ今回は、ほおの内側の細胞がうまく見えなかったのだろうか」
といった、次の疑問も生まれてきます。
科学の探究は、こうした身近な「なぜ?」から始まります。
SFB科学教育デザインラボでは、小学生・中学生・高校生を対象に、個別の探究学習を支援する「SFB科学探究塾」を実施しています。
オリジナルの「科学探究ノート」を活用しながら、テーマ探しから実験・観察、結果の整理、考察、レポート・発表まで、子ども自身が考え、自分の言葉で伝えられるよう伴走します。
今回のような科学体験をきっかけに、興味をもったことをさらに深く調べてみたい方は、ぜひご覧ください。
最後になりましたが、ご参加いただいたお子さんと保護者の皆様、会場をご提供いただいたタスクールの皆様に、心より御礼申し上げます。
#夏休み親子理科教室 #親子理科教室 #科学教室 #理科実験 #顕微鏡観察 #細胞観察 #自由研究 #探究学習 #科学教育 #名古屋イベント #SFB科学探究塾 #SFB科学教育デザインラボ


