資源・エネルギー・環境教育雑記帖(2)〜「エネルギー」「資源」とは何か?〜

はじめに

2023年から全国でエネルギー教育に関する講演を行い、同年からエネルギー教育に関する研究グループにも参加しています。
講演や研究の過程で、多くの方々がエネルギー問題やエネルギー教育に関心を持っていることを感じています。
しかし、実際にどのようにエネルギー教育を進めれば良いのか、多くの学校の先生方が悩んでいるようです。
この「資源・エネルギー・環境教育雑記帖」では、私たちの研究や考察を通して、資源・エネルギー・環境教育に関する知見を不定期にお届けします。
皆様の教育実践に少しでも役立てば幸いです。

エネルギーの定義

「エネルギー」とは一体何でしょうか?
中学3年生の理科の教科書では、エネルギーは「仕事をする能力」として定義されています。
では、「仕事」とは何か?
それは「力を加えた方向に物体が移動すること」とされています。


エネルギーには次の6種類があり、その大きさを保存しながら形を変えています:

  • 運動エネルギー
  • 位置エネルギー(ポテンシャルエネルギー)
  • 熱エネルギー
  • 電気エネルギー
  • 核エネルギー
  • 化学エネルギー

これらを理解することは、エネルギーについて考える上で不可欠です。
しかし、エネルギーは自然現象だけでなく、社会的な問題とも密接に関連しています。
理科的な定義だけに頼ると、社会的な背景を考慮する際に不都合が生じることがあります。
そこで、「エネルギー=様々な現象・活動を生み出す能力」と考えると理解しやすくなるかもしれません。

「エネルギー」と「資源」

エネルギーは特定の形を持たないものですが、資源は決まった形のある物質と捉えることができます。
特に、石油や石炭などエネルギーが物質に固定されているものを「エネルギー資源」といわれます。
通常、「資源」とは生存に必要なものとして定義されますが、この二つの言葉はしばしば曖昧に使われています。

終わりに

この記事に関するご意見、ご質問、ご感想などがございましたら、お問い合わせページにあるフォームからお寄せください。
皆様のコメントは、他の先生方や私自身の今後の授業作りにとっても大変貴重です。

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文責:滝沢

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